まず団塊世代の皆さんは、これから自分は何をしたいのか、を明確にすべきだと思います。
いま、何をしたいのかを明確にするために、いまアメリカで採られているファイナンシャルプランのための3つの質問というのがありますので、皆さんも一度考えてみてください。
最初は「あなたが、今日病院に行き、医者から、あなたはあと1年しか生きられないと言われました。あなたはこれから1年間をどのように使いますか」です。
2つ目の質問は「同じく医者から、あなたはあと1月しか生きられないと言われました。あなたはあと1月間でどういう行動をしたいと考えますか、家族に対して、友人に対してどうしておきたいと考えますか」です。
3つ目は「あなたは今日1日しか生きられないと言われました。あなたは、今日だけの命なら、これだけはしておきたかったなどの後悔をしないために、どんなことを考えますか」です。
この3つの質問に対する回答を真剣に模索しながら、自らの人生観や価値観を絞り込み、やっておかなければ本当に後悔することを、今後10年、あるいは次の30年でやるべき真の目標として明確にし、目標設定していくのです。
それが生きがいであったり、ライフプランの要であったり、人生の目標になっていくのだと思います。次に、その生きがいや目標の実現のためには、一体いくらのお金の支えが必要なのだろうか、と考えるわけです。
つまり、生きがいを達成するための必要資金はいくらなのか、またその資金は余裕のある資金なのか、生活費を切り詰めれば捻り出せる資金なのか、全く生活を脅かす無理な資金なのかをよく吟味していく必要があるかと思います。
一般的にリタイア後の月々の平均的生活費が26万~28万円、さらにゆとりのあるケースで月々10万円多い36~38万円くらいだと言われております。
こうした額を基準に、目標実現資金や日々の生活資金の配分を決めていただき、どうしても目標実現資金が確保できない場合は、目標設定額を下げるのか、達成期間を伸ばすのか、足りない分を殖やすのかの3つしか選択肢は無いわけです。
こうしてライフプランを決めると、プラン全体の目標期間が30年であれば、20年目、10年目、5年目、3年目、1年目、半年目、3ヶ月目、1ヶ月目、今日と、逆算して現在の日々の行動まで、ブレークダウンする必要があるのです。
明日何をやるのか、今日何をするのかが、夢や画餅に終らせないための人生設計に必要不可欠なことになります。
よく、リタイアされた方々の中で、急に老いられる方が多いのも、人生の目標設定自体が無くなってくるケースが多いからだと思います。
来週も月曜日から働かなくてはならないから、土曜日は寝ておこうか、となり切り替えも利きますが、毎日が日曜日になってしまうと、何をしてもいい代わりに、何もしなくてもいいということになりがちです。
目標設定のためにいま何をすべきかを考えるということが、かなり重要なことになってきます。こうした点をしっかり考えていただければ、これから本格的なライフプランを構築していく上での準備ができたということになります。
団塊世代の皆さんのすべては、自らのゴール、目標を設定することから始まります。弊社も、団塊世代の方々の個々のゴールを見定めながら、それぞれの現状認識をしっかり踏まえたライフプラン構築をサポートさせていただきますので、いち早く生きがい達成の新たな目標や夢を目指して発進していただければと願っています」